在宅医療推進の動向について

 2011年12月の厚労省老健局宮島局長の発言
「急性期以外の病院はなくなるのが理想と思っている。病院で治療した後の療養は、住み慣れた場所での地域包括ケアが担う。集中訓練のための回復期リハビリや老健施設は必要かもしれないが、特養はいずれ「施設」ではなく「家」「住まい」という位置づけになるのではないか」
(メディファックス6267号  2011年12月27日)

 その前の2010年8月26日には、2008年11月の社会保障国民会議の改革シナリオを受けて、厚労省医政局唐沢審議官は 「在宅医療、午後から地域へ」 のテーマでの講演で診療所が在宅医療に取り組む必要性を指摘し、「日本の診療所は、医師以外のスタッフ (看護師やリハ専門職等) もおり、装備が手厚いと言われており、その特徴を生かしていくことが必要ではないか」 としています (最近、このことを促進するための各都道府県に設けられた医療費ノルマにおいて、在宅医療費は別枠とする配慮がなされたように聞いています)。

 また今年 (2012年) には同審議官は、
「本格的な在宅医療を、できるのは日本だけ」 (メディファックス6386号 2012年6月27日)
 として、在宅医療については日本の診療所が設備と技術の両面で抜きんでており、「世界的にも見ても例がないほど高水準だ」 (しかし、フランスではデイホスピタルとして外来型回復期リハビリ診療所として既に存在しているが)と指摘し、「今後は在宅での医療と介護の情報連携が重要となるとし、そのサービスを同時に提供している施設は情報連携できるが、そのどちらかしか提供していない施設は連携がうまくいっていないことが今後の課題だ」 と言っています。

 これらのことは、日本の医療は高度急性期だけが病院で行われ、その後の回復期リハビリや生活期リハやその他の医療は在宅医療として、もしくは介護保険で行われるべきであることを示しています。
 そのためには診療所外来もしくは通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションにおいて、急性期直後の回復期でリスク管理ができ、他の専門職との情報共有に基づく地域の中でのチームアプローチを推進していける水準のセラピスト、介護スタッフが求められていることを意味しています。
 また、このことは当初はリハビリテーション機能の向上ということで急性期病院、回復期病院、回復期から介護老人保健施設、介護老人保健施設から在宅という3つの継ぎ目を作ってしまったことから起こった余分な 「連携」 のあり方についての問題を、急性期から在宅といった一つの継ぎ目にすることによる医療と介護の情報・サービスの連携向上につながる成果がもたらされることが期待できます。
 その目指す先にあるものは、まさしく人それぞれの自分らしい、「元気」 な生活の獲得のための真に輝かしいリハビリテーションの実現で、私たちリハステージの理念と一にする方向性であります。
 この方向性を見据えた事業推進に向けて、リハステージのスタッフおよび地域の人々とともにしっかり取り組んでいきたいものです。