厚労省の「段位制度」提案について想う

 メディファックス6353号2012年5月14日において、「介護職に 『段位制度』 、政府10月にも導入し、将来的には報酬に反映、検討」 として、内閣府は、介護職の職業能力を “段位” で評価する 「キャリア段位制度」 を10月にもスタートさせ、将来的には段位制度を介護報酬上の評価に結び付けることを目指し、制度開始当初は、介護事業所が提供するサービスの質の高さをアピールするための材料として活用してもらう考えである、という記事を掲載している。
 その中で、内閣府大臣官房の神田裕二審議官が、5月11日、厚生労働省の 「介護職員の処遇改善等に関する懇談会」 で、内閣府が検討を進めている段位制度は、▽介護職 ▽食産業の生産・加工・販売の総合的連携を進める 「食の6次産業化プロデューサー」 ▽省エネ・温室効果ガス削減などに関する 「カーボンマネージャー」を対象とし、職業能力をレベル1〜7の “段位” で評価する。介護職は、介護サービスを提供するための 「実践的スキルの評価」 と、介護福祉士関係試験の枠組みなどと連動した 「知識の評価」 を合わせて段位を決定することを構想していると説明した、と報告している。

 このことに関連しているかどうかは定かではありませんが、最近では介護福祉士の 「認定介護福祉士」 の制度構築が検討されだしました。
 看護師ではすでに認定看護師・専門看護師の制度が職場の職制に影響を及ぼしている仕組みがあり、そして今後は医師からの権限委譲としての特定看護師制度(特定能力認証制度)の導入が検討されだしております。
 イギリスの理学療法士には、各自の経験年数とその理学療法士や管理者技量により、ジュニア(J)、シニア(S) に分類した上に、それぞれの等級評価する9段階制の職能認証制度があり、それにより求人施設・事業所などがこの等級をもとに求人対象者を特定している実態があるようです。求人する側と雇用される側にとってもミスマッチが少なくなる実に分かりやすい仕組みと考えます。
  すべて質の向上を目指したキャリアデザインの一つであることは間違いないのですが、その実施においては様々な長所・短所が伴うものであるようです。
 しかし、このような質の向上を目指した取り組みが、それぞれの専門職の自己発展性・自己研鑽する姿勢を醸成するものであることと、その事業所のサービス水準をご利用者様からも客観的かつ容易に見えやすい形にするものであれば、非常に良いことと考えます。

 私たちの事業においても、このようなサービスの水準を見える形にする取り組みはぜひ取り入れたいものです。
 質の向上のため、教育資質をしっかり持ったリーダーが各事業所の責任者になっていくべきなのでしょう。そのためにも、各事業所の店長制度の構築が喫緊の課題であるとともに、会社としては全職種 (セラピストのキャリアデザインは、雑誌 「訪問リハビリテーション」 8月号に紹介済み) のキャリアデザイン作りを早急 (今年中) に進めたいと考えております。
 スタッフが自己研鑽できる教育研修という環境基盤 (キャリアデザイン) の整備・構築を通して、スタッフ皆が各事業所における、また各職種におけるリーダーを目指す気持ちを持ってくれることを期待します。