経団連、自民党の社会保障等の提言・政策について

 12月16日の衆議院選挙が間近に迫り、民主党政権は崩れそうな気配が漂っています。すると、次の国の運営に影響を与え、ひいてはリハステージの事業運営に大きく影響を与える可能性の大きい団体・政党の社会保障関連の、制度についての考え方を知っておくことも重要なことだと思います。
 なかでも冷静に社会保障を分析して提言しているものとして、日本経済団体連合会 (経団連) の提言に注目してみました。

経団連の 「社会保障制度改革のあり方に関する提言」 (11月20日公表)
 提言では、2025年までに年間の社会保険料負担が勤労者1世帯当たりで25万円程度、事業主総額で約12兆円増加することが見込まれていることを踏まえ、社会保障給付の一層の効率化と重点化、さらに 「自助」「共助」「公助」 の役割分担の明確化を軸とする社会保障制度改革の検討が必要、としました。その具体策を抜粋すると、

 医療分野については、
  1) 後発医薬品の使用促進
  2) 保険請求の不正に関わる指導・監査の強化
  3) 70〜74歳の患者負担を現行の1割から2割に本則化
  4
一部の高度医療の適用除外・保険免責制の検討など医療保険の給付範囲の見直し
  5) 医療の標準化と外来診療を含む診療報酬の包括化の推進
  6 医療保険給付費の総額管理制度の検討
を挙げています。

 介護分野については、
  1 軽度者の訪問介護給付から生活援助を除外
  2) 予防給付を再編し自治体独自の高齢者福祉事業で吸収
  3) 低所得者の特別養護老人ホーム利用料等が補填されている「補足給付」を除外し税で対応
  4) 所得や要介護度に応じた負担率の設定
  5 ケアプランの作成へ利用者負担の導入
  6) 特別養護老人ホームの利用者を重度者と低所得者に限定
  7 区分支給限度基準額の引き下げの検討
を挙げています。

 介護分野の (3) は 「公助」 で、(4)(6) は 「共助」 で分担すべきとしているものと考えます。

 「自助」 の考え方が取り込まれた提言と捉えられるものとしては、医療分野の (3)、(4)、(6)、介護分野の (1)、(5)、(7) あります。特に医療の (6) と、介護の (5) については、ポジティブな視点でみると、「セルフメディケーション」 の考え方が色濃く出ており、患者・利用者の自己管理力 (自分の病気と治療方法のことやケアプランへの理解力) の向上を促し、医療やケアマネージャーの質の評価に基づいて選択する土壌が養われることを目指している提言とみることができます。

 この提言では、ただ 「自助」 ばかりを求めているものではなく、高齢者医療給付、介護給付への税投入割合の拡充なども求めた 「公助」 の役割を指摘しています。真に適正な 「自助」「共助」「公助」 の役割分担が望まれます。

 (自民党政権公約 (社会保障関連) についても確認したのですが、「自助」「自立」 を第一に、「共助」「公助」 を組み合わせるとされていますが、今ひとつ、支持関連団体の要望に基づいた政策の色合いが強く、統一したビジョンやグランドデザインに基づいているというものが見えない印象といえます。余計な独り言とスルーしてください。ちゃんちゃん!)