比叡山延暦寺の教え

 先日(10月20日)、比叡山延暦寺に行ってきました。
 実はその前の9月15日に、数十年ぶりに同地に行く機会があり、この地で修行されてきた高僧の、悟りに向けてのさまざまな有り様の幾ばくかを知り、何かしら感じるものがあり、たびたび来てみたいという思いに至りました。

 1200年前、伝教大使最澄は、日本の国の安泰と国民の幸せを祈り、日本人に合った仏教を比叡山に開いたといわれます。その教えの根本となるものは、

「個々の思いやりの心をもって一隅を照らす人になる」

 すなわち、一人ひとりが相手の立場に立って考え、自分の出来ることを精一杯行うことが、周りを良くすることにつながる、ということです。
 後世、このような教えに基づいて、さまざまな高僧が集い、特に鎌倉時代には、法然、栄西、親鸞、道元、日蓮などといった祖師方が比叡山で修行されました。
 この教えは、古来よりある天照大神を発祥とする神の文化、自然の中に宿る、身近に存在する(神話・民話にも現れる)、多くの自然多神教(周囲の宿る神々によって生かされているという教え・考え)により、日本に培われてきた「日本の良さ」である「礼儀ただしさ」「おもいやり」「奥ゆかしさ」「恥じらい」「おもてなし」「もったいない」などの、自分の立場を一歩引いたところでなされるひとつの態度・行動を、さらに醸成することにも強く影響を与えているものと考えられます。

他にも、
1)礼儀正しい
2)責任感がある
3)時間に正確
4)協調性がある
5)常識を重んじる
6)あらゆる面で均質
7)本格志向
と言われますが、それ以前に、前記のいわゆる曖昧な要素が日本人らしいところであると考えます。世界からも評価されるこの資質、日本人として大事にしたいものですね。